2007年09月27日

Ludwig Ott "Fundamentals of Catholic Dogma"

ルードヴィッヒ・オットー『カトリック教義の基礎』は1952年にドイツ語で出版された神学入門者用の教義解説書である。カトリックの教義について最低限必要な、しかも正確な知識を一冊に圧縮している。
裏表紙より。



「ルードヴィッヒ・オットー博士によるこの本は、全教義神学の概要であり、私が出会ったこの種のものの中では最もすぐれた要約となっている。この本はとくに、教義の各々の箇所について、聖伝や聖書、そして理性的根拠からすばやく再確認しようとやきもきしている、忙しい司祭たちに気に入られることだろう。また、ことのほか学生に役立つだろうし、教養ある平信徒に、カトリックの教えの全領域についての詳細な科学的説明を与えている。最後に言っておくと、オットー博士のこの仕事は、カトリック教会の教えを、体系的なやり方で学生に提示する義務のある司祭たちが、教科書として使用するのにとても貴重なものとなるだろう」

ジェイムズ・カノン・バスティブル神学博士の序文より



カトリックの教えについて知りたい方は、CCC("Catechism of the Catolic Church")以外に、ぜひともこの本を持っておくべきだ。単なるおすすめではなく、必携である
正統教義について、聖書はもちろん、教父らや、公会議と教皇の公文書から豊富に引いて解説しているのが特色である。何が正統教義なのかだけでなく、歴史的・理論的に、なにゆえ正統なのかが分かる。ディンツィンガー資料集をまだ入手していない方は、込み入った教義に関する疑問点を調べるために、かわりにこの本で典拠を確認することができる。
アメリカの著名なカトリック護教家(プロテスタント福音派からの改宗者)であるデーブ・アームストロングの代表作『カトリックの聖書的擁護』("A Biblical Diffence of Catholicism"SOPHIA)をはじめとして、多くの英語カトリック護教書や文献において、さかんに引証されているのもこの本だ。引用回数は、その文献の価値基準の一つであるから、これだけでもこの本の価値がうかがえよう。
CCC同様辞書としても使えるが、通読にも向いている。ただ小さい文字でぎっしり詰まっており、活字欠けもちらほらある(TANにはありがち)のが難点ではある。

(文責・金田一輝)




posted by kanedaitsuki at 11:42| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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