2007年10月10日

Scott&Kimberly Hahn"Rome Sweet Home :Our Journey to Catholicism"

(注・この記事は『金田一輝のWaby-Saby』2006年11月16日記事の再掲である。)

長老派プロテスタント夫妻がともにカトリックに改宗するまでの物語。こういう「改宗もの」は欧米ではポピュラーだが、相対的にクリスチャンの人口比率が低い日本ではあまりニーズはなさそうではある。
福音派からの改宗者Dave Armstrongもそうだが、この方々もプロテスタントらしく聖書の徹底した読みをするにつけて、カトリックの方が聖書と整合的であることに気づいてしまう。「聖書のみ」とは聖書に書いてないのでは、という問いかけに対するプロ教授の回答「そりゃあんた、プロテスタントにとっては証明不能の公理だよ」。疑問視する方がおかしいと一蹴。ならば何の権威あっての公理か。
プロテスタントの分裂に次ぐ分裂の歴史を「父親不在の兄弟たち」になぞらえるのも面白い。著者は旧新約を通して、神の契約の家族的拡大を見ている。教会はまさに民族的枠を超えたイスラエルであり、この世の象徴的父親たる教皇を頭にした神の子供たちによる「大家族」であると。
またこれを読むと、プロテスタントにとって、カトリックへの改宗の主要な障害の一つがマリア信仰であることもよくわかる(極端な原理主義者にとっては、それあるがためにカトリックは悪魔の巣窟だ)。Kimberlyも最後までそこにこだわる。すでに改宗したScottはこともなげに弁証してみせる。父母を敬えと十戒にある。マリアはイエス・キリストの母である。それゆえキリストを崇める者がその母も敬うのは当然である。Q.E.D.
プロカトの差異などを理解するうえでも貴重。ページ数も少なく文字も大きい。小説のように書かれており、軽い読み物としても手頃であろう。

(文責・金田一輝)




posted by kanedaitsuki at 11:01| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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